SO-EN AWARDS 2012. JAPAN’s BRIGHTEST AND MOST CREATIVE YOUNG DESIGNERS COMPETE….SEE WHAT THEY’VE GOT!

若手デザイナーならではの絶妙クリエイティビティとスキル。それを生かせる『装苑賞』2012年のトップを誇る者は誰？・・

I just got back from the SO-EN Awards, Tokyo’s most prestigious fashion award for young up and coming designers. The awards encourage creativity and avantgarde-ism and every year attendees brace for the wildest ideas that young Japanese (and exchange students from all over!) have to offer. Over the course of the year hundreds of entrants are whittled down to 16 and documented on the pages of Japan’s longest-running fashion magazine, SO-EN. They are chosen by 8 luminaries such as Keita Maruyama, Akira Minagawa of Mina Perhonen, Limi Yamamoto of Limi Feu and Tsumori Chisato and presented in a small 3-piece collection on the runway at Bunka Fashion College.

つい先ほど、装苑賞の授賞式に行ってきました。この装苑賞とは、日本でも最も格式高いファッションアワードの一つで、若手の有望なデザイナーにとっては登竜門なのだ。
そしてこの授賞式で発表される作品達がこれまた毎年粒ぞろいで、日本全国の服飾学生(もしくは交換留学で海外から来ている学生)の素晴らしい発想力の大胆な作品達にはうならされるばかり。
毎年、服飾学生の修了生の中から応募を募り、１６人に絞られた候補者が日本で一番由緒正しきファッション雑誌、装苑に載ることができるのだ。そして最終的にこの１６人が、この決戦の場において８人の審査員によって審査されるのだがこの８人の審査員というのがまた、マルヤマ ケイタ氏、ミナガワ アキラ氏 (ミナ メルホネン)、ヤマモト リミ(リミフゥ）、ツモリ チサトなどという錚々たる面々。このメンバーを前にして自分の製作３点を披露するなんて、とてつもない晴れ舞台だけどそれと同時にとてつもなく緊張しそう…

昨年は黒と白の作品ばかり発表されて少しつまらなかったのだが、それをヤマモト リミさんが注意したのをきっかけに今年は全体的にファンタジックな作品が出そろっていたように思う。まあ今度はその事を批判的に捉える審査員もいたわけだけど、そもそも全員に認めてもらおうなんてファッションに関して言えば絶対不可能なんだし、ね。

だからというわけじゃないが、皆さんもこの受賞者のラインナップを見て是非自分自身の感想を持って欲しいと思ってる。個人的には凄くお気に入りなものばかりだし、もっと言えば、イザベラ ブロウのように豪快に青田買いしてしまいたいと思う人材もいた。もし、この意見に真っ向から反対したいって人がいたら？…かかってきな！笑 とはいえ、この授賞式は写真撮影禁止だったのでもっと見たいという方は是非この後発売される装苑をチェックしてみて下さい！

Shinya Tamada “A creative evolution”
玉田達也 “創造的進化”

それでは、早速グランプリからチェックしてみましょう！こちらがそのグランプリの作品。デザイナーは福島出身、文化服装学院の卒業生で、同学校の卒業ショーでも高い評価を得ていたもの。

(思うのですが、どうしてもブラック＆ホワイトの作品は全体的に見る好評価を得がちだけど、こうやってちょっとしたアクセントで色が入っていると一気に締まって見えるよね。今後の応募者はもっと色について研究して、次のシーズンのカラートレンドまで網羅できるようになったら更に審査員を感動させられるかも、なんて思ってみたり。)

Moe Ishida “A walk under the sea”
石田 萌 “海中散歩”

この作品は凄く面白いと思った。このジップの使い方には正直感動してしまったし、深海の生き物からインスパイアされてるってとこにもグッとくる。

３Dニットの技法を用いて作られた作品。超かわいい。グラデーションやマルチ色の使用でよりデティールが目立ったかもしれませんけど、このブルー色はなんと美しい。

Sho Shoin “Flower pattern”
章 少茵 “花模”

This designer is from Hong Kong and studies at Vantan. I met her during fashion week and saw her collection and even put an option on buying one of her pieces! What a coincidence. She uses laser-cut flower pieces in metal that are interlinked together rather than sewn on. They look like sparkly snowflakes and the sexiness is something not usually seen at these awards.

こちらのデザイナーは香港からバンタンに留学しているのだが、実は彼女には以前ファッションウィークでお会いしたこともあるし
偶然にも彼女の作品は実際に買いたいと思っていたのだ。レーザーカットのフラワーピースのパーツをくっつけてあるのが、まるで雪の結晶がくっついているみたいで本当に素敵だと思っていた。
あと、こういった服飾学生の作品では普段あまりポイントを置いていないセクシーさにも気を遣っているのが好印象に映った。

Mizuho Matsuhita “Japanese Hair”
松下瑞穂　”造形美ー日本髪編ー”

　The “hair” collection, inspired by Japanese “kuro-gami” hair. For this piece on the left, the shoulders are actually fashioned in the same bun as you would see on a geisha. Tsubaki Shampoo needs to option this collection for a commercial, stat!

こちらは”ヘア”コレクション。日本人ならではの黒髪の美しさにインスパイアされ、まだショルダーでポイントとなっている赤い髷は、実際にゲイシャさんが使っているものと同じにみえて、そのこだわりに脱帽です。この洋服を使って、某化粧品会社のヘアケアシリーズのCMを作ったら最高に”日本の女性は美しい”アピールになると思うんだけどな…

あとは、惜しくも受賞は逃してしまったが大変素晴らしかった作品達。

これは…本当に素晴らしかった。余りに凝視してしまってアナウンスに耳が回らなかったのだが、何か、もはや誰も付いていけないファッションのサイクルの早さがなんとかって言ってたような…
とにかく、コンベアベルトやクレーン車みたいな機械のパーツをイメージして作られた作品は、スポーティともとれる仕上がりとなり、私の中では超お気に入りの一つとなった。なとなくスツニ子さんのことも思い出しちゃう。好きそうだから。笑

Yohei Ono
大野陽平 “Arcimboldo Skull”

I am a little gothic girl at heart I think, because one of my absolute favorites were these digital print 3D skull pieces by Ono. I met the designer afterwards to talk about the possibility of me seeing them up close soon. They are begging to be worn! Or not begging. …being figuratively “dead” and everything. Either way, they’re beautiful.

そして、それを更に上回るほど私の心を鷲掴みにしたコレクションが、こちらの大野さんの作品。何故か分からないが、私って心の底ではゴシック少女なのかしら、と思ってしまうほどこの３Dプリントで出力されたスカルに一目惚れしてしまったのだ。このショーの後にデザイナーにもお会いして作品を間近で見せてほしいとお願いしてしまってww。本当に、客席から見ても美しいの一言に尽きる作品だった。

Michito Takeuchi 
竹内迪人”LOCUS”

This one I also really liked, for it’s “simplicity” (which is relative, in this case…haha). The colors are also beautiful as well as the 3D structure in fluid lines. I could see a fashion-forward girl wearing this easily.

この作品達も、比較的シンプルなところがお気に入り(まあ、この中では、本当にこの中だけで見たら比較的、ってことね)。流曲線に流れる３D構造も凄く美しいし、ファッションフォワードな女の子だったら今すぐにでも着ててもおかしく無いと思う。

Jitsuri Sasaoka “Edible Garments”
笹岡実理　｢食べることのできる衣服｣

Would you like a digestif? This one I had to chuckle, because I love the idea, even though it may take a special person to…uh…..*stomach* it. This would be a collection inspired by the digestive process and the bodily organs that work it…actually it’s a human being digested by food, rather than the usual way around. Noda Nagi probably would have been all up in this if she were still with us today. It is made of non-perishable foods so a person can survive a year with one outfit. See the plastic forks, dried fruits and packaged biscuits. Bon appetit! (if the blood were less real looking and say, lavender or neon-colored and the silhouette were tightened up, it would be a cool party dress! No? Yes.)

これは、思わず笑わずにはいられなかったいわく付きのもの。恐らく人間が食物を摂取し、消化されていくまでの過程をイメージしているのか、内蔵のような形のパーツが衝撃的だった。実際は「人間に必要不可欠な食べ物とは反対に、人間に消費されてしまう現代の衣服に付加価値を見いだしたいと思い制作。クラッカーやドライフルーツ、プレッツェルを一つ一つ真空パックにしてあるので、約1年間の保存が可能です。」だそう。
更に衝撃。ボンアペティー！(でもね、血色のではなく、たとえばラベンダーやネオン色にして、シルエットをしぼったらめっちゃかっこいいパーティードレスになれるのでは？！と思う。え、私だけ？？！）

こちらのデザイナーは、ああゆるなプロセスを用いてアコーディオン素材にプリントを施している。この天才児のためのおもちゃちっくなデザインが好き。

そうして、全ての作品が出そろいジャッジ達がコメントを一言ずつ言っていったのだが、今回で審査員を辞める彼女は会場にいる全員に向けてこうコメントした。
“この間父と話をしていたんだけど、今までの私のデザイナー人生は、”ポスト カワクボレイ”や”ネクスト ヨウジ”になることに躍起になっていたの。でも結局それは叶わなかった。直接父に言ったもん。”あなた達の世代に追いつくことばかりしてきたけど、結局無理だったよ。”って。だからあなた達に言いたいのは、この日本人に生まれたことに誇りをもって、日本人の長所である精巧さや丁寧さを大切にして、次のジャパニーズデザイナーのニューウェーブを巻き起こして欲しいってこと。もう一度世界を席巻してみな！”

ひゅ〜〜〜〜！！よくぞ言ってくれました！！世界中の人達、見てなさいよ！

Thanks to SOEN for the grand prize photos

https://www.bunka.ac.jp/soen

https://fashionjp.net

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